Dela:僕が学んだこと

Dela:僕が学んだこと

完璧主義という言葉が好きではない。自分自身も完璧主義ではない。自分が良いと思えるまで音楽を作り続けているだけだ。説明しにくいけれど、ただ良いだけではなく自分にとって最高に特別な音楽だと感じることが出来るまでそれを作り続ける。変化させ続けなければならないからだ。説明するのは不可能に近いが、全てが調和しなければならない。それはまるで暗闇の中でパズルを解いているかのように。

僕は人々を喜ばせるために、自分の音楽を作る方法を変える気はない。ある時は作りたいと思った音楽を、ほとんどの人から気に入られないし理解してもらえないかもしれない。でも、作成中はそれでいいのだ。しかしついに音楽が完成し、実際にそれをリリースする直前に初めて不安になってくる。

旅した場所からインスピレーションを得る。そこで感じるエネルギーが違えば尚、すばらしいインスピレーションになる。

雨が好きだ。”平和”のインスピレーションを感じる。雨の日はずっと家にこもり、ただ音楽を作り続ける。

ファーストアルバム” Wu-Tang”の時はヒップホップ音楽に興味を持っていた。

美術館やギャラリーに行き様々な素晴らしいアートの一部に触れることによって、音楽制作のいい刺激になり感化される。子供のころ、カンフー映画見た後すぐに友達と戦いごっこをし始めカンフーマスターになりたいと思うのと同じようなことだ。

僕は独立している。自分のアルバムには自分で投資している。100パーセント自分で収益を得れて、レコード会社と収益を分配する必要もないし、そもそもレコード会社と手を組むことが自分の為になるとも思えないのだ。

音楽をミクシングして音を微調整しているとき、時々音の違いを聞きたいと強く考えていると、プラシーボ現象が起きる。音をイコライジングしていて、もっと良い音になったと聞こえるときがある。でもイコライザーすらまだ接続されていないことに気がつく。そう、何も変わっていないのに、そう感じているだけ。脳がトリックをしかけているのだ。

音楽作成をし始めた時は、ロックバンドを組みたかった。僕は9歳だった。バンドを組みたかったがバンドメンバーを見つけられなかった。そんな時、4 track cassette recorderを見つけた。僕の世界を変えた。誰も必要なかった。だって自分ひとりで音楽を作れるのだから。

母はいつも応援してくれた。強制的に何かをさせようとした事は無かった。いつも僕を信じてくれた。

多くのフランス人アーティスト歌手は、世界的に有名になる為に英語で歌を歌う。僕はそれが全く好きではない。何故なら、ネイティブ言語でこそ自分自身を表現することは一番難しいと信じているからだ。普段あまり話さない言語で歌い始めると、自分自身の魂の一部を持って行かれることになる。人々はそういうものに魅了されるかもしれないけれど、君自身のアートを作り出すには君自身の方法で挑戦していかなければならない。

自分がかっこいいと思うアートを多くの人がつくっているように。ある人にとっては、ただの見せかけでただ賞賛を受けたいだけかもしれない。また他の人にとっては、かっこいいと思っている趣味なのかもしれない。それはそれでかっこいいと僕も思うけど、それがただ有名になりたいってだけの野心から来るものではなければの場合はね。自分の作品を真剣に捉えていて、実際に伝えたい何かがあるアーティストはごく稀だと思う。僕は、それこそがアートにおいて一番大切なことだと思うんだ。もしそのアーティストが自身の本当の気持ちを表現しているもの作っていなければ、興味を持てないよ。

僕の最初の作品をリリースしたときは、僕に影響を与えてくれたヒップホップファミリーの一部になりたかった。でもファミリーの一部として受け入れられたとは思えなかった。人々はよく自分の憧れている人たちには、現実に会わない方がいいと言うけど、僕も実際に会うべきじゃなかったと思っている。でもそのような悪い経験が僕を解放してくれて、自分自身の作品を作るように追いこんでくれた。

他の人の何かではなく、自分を表現できるものを作るべきだと思えたんだ。もっと良くできるんじゃないか、 もっと深く追求できるんじゃないか、そうやっていくうちに段々他の"誰か"を喜ばせるだけの作品を作ることに興味を持たなくなった。

僕の哲学は、こうだ。他の人がどう感じるかではなく、自分で自分を幸せにできることをしよう。それが、ここ数年でずっと学んできた最も重要なことで、自分の作品にも適用しようとしていることだ。自分が影響されてきたことと、この業界から自分自身が自由になる必要があった。すべてのクリエーター達へ、僕のアドバイスはこうだ。できる限りダイレクトに自分を表現することを心がけよう。ピカソの名言に"優秀な芸術家は模倣し、偉大な芸術家は盗む"とある。この名言から僕が読み取ることは、色々なものから影響を受けることは良いことである。それらを模倣するのではなく、盗んでから自分自身のものに作り変えるといことだ。自分だけのアートを作ろう!

翻訳:宮田尚美

京都

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Summer Night Live

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